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2009/01/27

2シーターであるということ

どうも悪いほうの予想が当たってしまったらしく、S2000は6月末で生産を終了するそうッス。

デビューから一度もフルモデルチェンジをせず、熟成を進めつつ、トンガリ続けて10年。

 

同じオープン2シータースポーツでありながら、マツダロードスターとは方向性の異なるクルマ。

言うなれば、ロドは街乗りでも充分楽しく、肩の力を抜いて付き合える相棒。
その方向性は、今買えるどのクルマよりも楽しさに向いている。

かたやS2000は、乗り手にある程度以上のテンションを維持するよう求める。
乗り手に「速くあること」を意識させる。
個人的には、目を三角にして運転すべし、的なイメージがある。

とはいえ、2人乗りの操る楽しさを持つクルマが消えるということに、寂しさを感じずにはいられない。

これで今年は、7月からZ34のコンバーチブルが出るまでの数ヶ月、ロドが国産唯一の2シーターオープンってことになる。

 

 

 

クルマ業界は、とても厳しい情勢に立たされている。

環境という売り文句はともかく、経済性を無視したクルマがなかなか売れないのも、売れないクルマを売り続けるのが苦しいのも分かる。

 

だがここで一つ注意していただきたい。

経済性という点において、2シーターというのは決して情勢に反したものじゃないのだ。

  • 後席という重量物を積まないので、その分だけ軽くできる。
    軽ければより小さなエンジン出力でしっかり走るので、燃費を向上しやすい。
    重たいクルマは、ちょっとした上り坂でも踏ん張らなきゃ減速するしかないのだ。
    ボディが軽い分エンジンも小さくすれば、さらに燃費に効く。
     
  • 軽いと、タイヤへの負担が小さい。
    それだけタイヤが長持ちする。
    ミニバンにありがちな、車高をいじってもいないのにひどく片減りする、なんてこともないだろう。
     
  • シートが少ない分、ボディが四角くなる必要性が下がり、空力的に合理的な形状にしやすい。これは高速走行時の燃費に貢献する。
    側面の面積も小さくなるので、走行時の横風でふらつきにくい。
     
  • 室内の容積が小さくなる分、エアコンの効きがいいから実用燃費にプラス効果がある。
     
  • 全長やホイールベースを短くすることができ、使用する原材料も減るし部品点数も減り、修理費用が安くなる可能性がある。
    そもそも小さいほうがあちこちぶつけにくい。
     
  • コンパクトカーならば、後席兼ラゲッジスペースが削減されることで実用上の積載重量が必然的に減り、フル積載時に備えた出力や足まわりの余裕が小さくて済むので、小パワーでも広いシチュエーションで元気に走れる。

 

他にもある。
日常のアシとしては、横幅がコンパクトでドライバーの目線が高めな方が好まれるが、同時に屋根をある程度高くしないと、室内高が減って狭いと思われてしまう。
故にボックス形状の軽(ワゴンRとか)がウケるわけだけど、幅を狭めて屋根を高くすると、重心が高くなりがち。
屋根が長いと、側面強度を確保するためにより多くの物量が必要なのだ。
2シーター+荷室というパッケージングであれば、屋根を小さくホイールベースを短くでき、結果として低重心にしやすい。
四輪の配置が正方形に近くなるので、前後の重量バランスをとりやすいし小回りも良い。
EVとかハイブリッドにする場合も、後方のフロアを低くしなくていいので便利だろう。

また、後席の乗員を保護するためのスペースがごっそり不要になるので、後方から衝突された際につぶれて衝撃を吸収するゾーンを、余裕をもって確保できる。

まだまだ色々あるだろうけど、必要充分ってのは基本的に良いことなのだ。

 

 

個人的には、環境に配慮した自動車税制を志向するのなら、課税を車内の容積に応じて変動させるべきだと思う。

容積が大きいクルマは一般的に重量が増え、エアコンに消費するエネルギー(ガソリン)も増える。
年中ほとんどエアコンを使わないドライバーなんて、かなりの少数派なはずだし。
容積が大きいと表面積も大きくなり、夏場の日差しに焼かれる面積が増えるのだから、その分さらに室内を冷やしにくくなる。

つまるところ、環境や経済性を突き詰めれば、大は小を兼ねないのだ。

 

 

スズキは、2人乗りのコンパクトコミューター、ツインを復活させるんだとか。

アシとして割り切れば、必要最小限のサイズで燃費や取り回しに優れ、安い方がいい・・・確かに、今後そう考える客が増えてもおかしくないだろう。

昔の50ccカーほどではないにせよ、軽自動車から派生した「小さいことが美点」というクルマが増えるのは良いことだと思う。

 

ちなみに、ロドも十分に実用的なクルマである。

普段の買い物では、助手席かトランクに積める程度の量しか買わないのが普通。
NCのトランクは、2Lのペットボトルだって立てたまま積める。

2リッターのエンジンは特別な低燃費機構を持たないが、普通に12km/Lくらいは走る。

前述のように車内の容積が小さいので、エアコンの効率がいい。
なにより、夏場に車内にこもった熱気は、オープンにすることであっという間に抜けてしまう。

軽くてFRなので、前輪ばっかりやたら減ることもない。

それでいて、走らせて楽し~いという、プライスレスな美点を備えるのである。

 

 

ところで、現行型NCロードスターの通称を、NC2とするところとNC3とするところがあるそうで。

後者は2005年のMC以降をNC2と呼ぶっぽいけど、ロドスタ乗りのバイブル、Road&Ster誌もNC2と呼んでることだし、私はNC2という呼称で通すつもりですが。

 

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